ドクターコラム⑰
AGA治療薬の予防的投与
今回はAGAの予防的治療について考えてみます。
上の写真は、額の生え際が少し後退していますが、AGA(男性型脱毛)といえるか微妙なところです。
以前にもお話ししたように男性の生え際は成人する頃に徐々に後退するのが普通なので、後退したからAGAと簡単には言えません。
急に髪の毛が細くなったり、急な後退があればAGAの可能性が高いですが、AGAでも急な変化は珍しく、5年ぐらいかけて徐々に薄く、後退していくことが多いのです。
薄くなった状態で来院されればAGAと診断しやすいですが、問題があります。
それは前頭部のAGA(特にM字型)は治療による改善が難しいことです。進行した状態で治療しても満足できる改善は得られないことが多いのです。生え際の毛が太くなったり、地肌の見え方の改善は得られても生え際が戻ることはありません。
戻ってもせいぜい数mmです。
生え際が後退したのを気にして来院される男性は生え際が戻るのを期待していますが、現実は厳しいということ。
ではどうしたら良いのか?
半年程度AGA治療薬を服用して進行が止まれば(AGAの可能性が高く、予防的効果ありとして)治療を継続しても良いかと思います。
ただ急激な変化がない方に服用してもらうので、本当に進行が止まったかどうかは受診前を知らない医師には判定困難で、主観的評価に頼ることになってしまいます。
これはAGAでない方にも薬を服用してもらうリスクを抱える方法ですが、AGAの治療目的が見た目の維持、改善であることを考えると遺伝的リスクや髪の状態を見て、有効な選択肢の一つとしてお話しすることがあります。
当院はAGAかどうか、治療が必要かどうかを判定し、あなたのお力になれると思います。
心配な方は何もせずに悩んでいるよりも一度受診してみてください。
全く正常で心配ない方も多く来院されますが、その場合には予防投与を勧めませんのでご安心ください。
2019.05.04 Sat
薄毛・AGA(男性型脱毛症)・若ハゲでお悩みなら、AGA・薄毛治療専門『藤沢駅前AGAクリニック』にお気軽にご相談ください